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胆石との戦い 手術後1日目編 [徒然日記]

手術当日編はこちら

12月26日
6時
看護師さんが体温・血圧を測りにきたところで、すかさずうがいのおねだり。
「8時に先生の回診があります。問題がなければ病室に戻れますよ。」
と看護師さん。やった!あと2時間の辛抱だ。
傷口の痛みは昨晩より治まってきた気がする。尿道カテーテルの違和感もましになってきた...

ん、違和感はましになってきたけど、今度は尿意が出てきたような。
読んだ胆石手術ブログでは、尿道カテーテルが入っていると自分の意志とは関係なく尿が排泄されると書いてあったのに。
実際、手術後から朝までの15時間以上、カテーテルの違和感はあったものの尿意を感じることはなかった。

時間が経つにつれ尿意が強くなってきた。
まぁでも尿道カテーテル入ってるんだから漏らすことないし大丈夫だよね。
8時まではまだ時間があるが、目が冴えてもう眠れない。おしっこしたいし
でも、隣のナースステーションから聞こえてくる看護師さんの会話を聞いているだけでも多少の暇つぶしにはなった。
8時
回診の院内放送からすぐ回復室に先生が来た。
多分、回復室の患者から見て回るんだろう。ま、当たり前っちゃ当たり前か。
「先生が来ましたよ」と看護師さん。
すると私のベッドを4人の医師が囲んだ。
主治医の先生と昨日の執刀医の先生。あとの二人は初めて見る顔。(あとで病院のHPを見たら初めての一人は院長だった)
4人の医師が私の傷跡を見る。
「あぁ、きれいな傷ですね」「うんうん(一同頷く)」
あ、そうなんだ。自分の傷口なんて見れる体勢ないし、まだちょっと怖いから見ようとも思ってなかったけど。(←血が苦手)
「じゃもう酸素マスクは取っちゃいますね」
拘束具が1つ外れた。これで喉の乾きは少しはましになるだろう。
そして執刀医の先生が「これはかつむしさんの胆石ね」と2個の胆石が入った小瓶を置いて帰っていった。

3人の先生が回復室を出ていった。
残った、初めて見る顔の最後まで誰だかわからなかった先生が採血をしていった。
採血はあのちょっと苦手な動脈採血。
検査編で書き忘れたが、動脈採血は足の付根のふぐりの脇辺りに針を刺して採血をする。採血中は足の付根がズシーンと重いような痛いような、不快な感覚なのだ。
でもこの時は傷の痛みや尿意の方が強く、最初のチクリだけであとは特に感じることはなく採血終了。

酸素マスクが外れた口元のすっきり感とは裏腹に、尿意はますます強くなる。
尿道カテーテル入ってるから気にせずおしっこしちゃえ(一応おむつもはかされてるしw)、と思ってもできない。
しようとしてもしかたが分からないというか、理性が抑えてるような、物理的に止められているような、なんとも言えない辛い感覚。
尿意に耐えていると
「体を拭きますね」
看護師さんが来た。
「あの、尿意がものすごいんですけど...」
と懇願すると看護師さんはベッドの下を覗き
「尿は出ているから大丈夫ですよ」
「はぁ、そうですか...(全然大丈夫な感じじゃないんですけど)」
心電図と血圧計と酸素計とマッサージポンプを外して(肝心の尿道カテーテルは入ったまま)体を拭いてもらい、ひとまず体はさっぱり。
次は尿道カテーテルかな、と思ったら看護師さんは隣のベッドに移動。
「それでは尿道カテーテル抜きますね、少し違和感あるかもしれません」
(え~、そっちが先なの~、こっちは緊急事態なんだけど)隣の人に嫉妬心を覚える。
「あぁ、残尿感はありますね」
「そうですねぇ、カテーテル入ってたのでしばらく違和感は残るかもしれませんね」
(あ、いや、こっちは残尿感レベルじゃないんですけど)

数分後
看護師さんが来て「尿道カテーテル抜きますね」
カテーテル抜きキター!(ん、抜くときおしっこエライことにならないかな?)
「尿意すごいんですけど大丈夫ですかね」
「大丈夫ですよ」
(ホントかいな)
「じゃ抜きますね」
尿道カテーテル抜くときかなり痛いって聞いたけれど、尿意がすごすぎて痛いんだか痛くないんだかよくわからなかった。
おしっこもエライことにならず、ひと安心。
尿意の方も若干治まって、二駅ぶんぐらいは我慢できる程度に。
「それでは顔を拭いて歯を磨いてください」
と言われ、電動ベッドの背もたれを立たされる。
歯を磨いている最中、看護師さんは部屋を出ていき放置プレイ状態に。
急にやることがなくなり活字中毒が発症。歯磨き粉の注意書きやティシュ箱の裏側を読み始める。
(へぇ、スコッティにはティシュ箱をスチール部分に取り付ける専用マグネットバー”くっつくん”なんてあるんだ)
当然ながらそんなものは1分もせず読み終えてしまい、尿意とともにしばらくぼーっとしていると看護師さんがやってきた。
「それでは病室に戻りますね」
病室戻りキター!
「病室戻る前にトイレに行きたいんですけど」(回復室の中にはトイレがあるからすぐできる)
「はい。じゃ、ゆっくり立ち上がってください」
看護師さんに支えられよろよろと立ち上がる。傷口が痛いけど尿意の方が強いからそれどころじゃない。
トイレのところまで歩いていき扉を閉めようとすると
「あ、便器にする前にこれにしてもらえますか」
と大きなビーカーを渡される。

・・・(はぁ)

遂に尿意からも開放された。ビーカーの目盛りを読むと500mL。
あとで調べてみたら、一般的に膀胱の容量は350〜600mLだそう。
ということは、ほぼほぼ満タンだったってことじゃないの。(ちなみに膀胱に尿が200mL溜まると尿意を感じるらしい)
もしかしたら、どこかでカテーテルのチューブが曲がったか何かで、尿の通りが悪くなってたのかもしれない。

10時
やっと病室に戻ってきた。
まずはスマホのチェック(苦笑)
術後翌日は1日絶食なので病室では特にやることがない。水も方も看護師さんの指示が出るまではダメとのこと。

この日、201号室にいるのは私ともうひとり(3号さんと命名)
3号さんは声の感じからしてどうやら回復室で隣りにいたひとのようだ。
多分どこの病院も同じかもしれないが、相部屋の病室でもひとりひとりのスペースはカーテンで仕切られているのでお互いの顔はほぼわからない。(たまたま病室に出入りするときに一緒になるとか、カーテンの閉めが甘くベッドから離れる際、目が合ってしまうときぐらいしか顔を見ることがない)
なので、よく医療ドラマの病室で隣の人に身の上話したりするシーンがあるけれど、よほど話し好きのひとが(言葉は悪いが)ずけずけと話しかけてきたりしない限り、現実の病室では身の上話をすることは少ないと思う。(女性は男性よりも概ね社交的なので、女性部屋はまた違うかもしれないが)

落ち着いたところで、冷静に術後の痛みと向き合ってみる。(尿道カテーテルの痛みはないしw)
手術で切ったところがズキズキ痛いというよりは、どちらかというとお腹全体がズシーンと重いような、腹筋をやりすぎた翌日のような痛み。(もしかしたら、腹腔鏡手術は手術の際炭酸ガスでお腹を膨らますので、お腹の筋肉が伸びちゃったからとかだったりして)
なので、腹筋に力を入れるような動作ができない。寝た状態から体を起こすのがひと苦労。
寝返りすらベッドの柵を掴まないとできない状態。
看護師さんは頑張って動きましょうって言ってたけど...

入院初日、毎日トイレの回数を大小ごとに紙に書くよう言われていたのだけれど、術後翌日は回復室でやったようにトイレの計量カップ(それぞれの名前が書いたものがトイレの棚においてある)で計って量を記載するように言われた。
名前の書いてあるカップがトイレの棚にズラッと並んでいるのはなかなかにシュールな光景(笑)

11時
「これからレントゲンと取ってもらうので、この診察カードを持ってレントゲン室に行ってください」
と看護師さん。
レントゲン室は検査のときに行っていて場所は把握済みだが、体の自由が効かないので2階の病室から1階のレントゲン室まで行くのが大変。
これが頑張って動くということなんだろう。
レントゲンは立った姿勢と寝た姿勢の2枚撮った。
立った姿勢はそのまますぐできたけど、寝た姿勢は撮影台のベッドにはつかまる柵がないし、レントゲン技師さんの『早くしてくんないかなぁ』という視線(多分思い込みw)が痛いしで地味に辛かった。

レントゲンから帰ってきて本を読んでいたら眠くなったのでちょっと昼寝することに。
6時間前まではあれほど寝るのに苦労してたのにすんなり寝れた。
もしかしたら回復室で寝れなかったのは、緊張と、寝なきゃいけないという逆の強迫観念のせいもあったのかもしれない。

15時
2時間ぐらい寝たところで看護師さんがきて目が覚めた。
術後は定期的(3時間おきぐらい)に看護師さんが体温と血圧を計りにくる。
手術後は体の反応として熱が出るらしく、体温は37度から37.8度ぐらいをいったりきたり。
普段私は熱に弱く、熱っぽいなぁと思って体温を計るとだいたい36.9度だったりする(カミサンからは、熱アルアル詐欺と言われている)なのだが、このときは特に熱っぽい感じはなく、計るとただ体温が高いという不思議な状態だった。

16時
看護師さんが「お茶淹れましょうか」とやってきた。(この病院は病室の廊下にほうじ茶のポットが置いてあり飲みたい人は自由に注ぎにいくシステム)
ということは飲むことはこれで解禁なのだろう。

本とスマホいじりも飽きてきたので、ちょっと趣向を変えてiPad miniを取り出しTVを観る。
病室には液晶TVも置いてあるのだけど視聴カード買わないと観れないシステム。
カード代がもったいないので、自宅のTVの宅外配信機能を利用してセコくTV視聴。いい時代になったものだ。

そんなこんなをしていると22時の側灯・TVラジオ消灯時間となったが、昼寝したせいか全然眠くない。
側灯消して真っ暗なので本は読めないし、スマホのSNS巡りも飽きてしまったので、久々にゲーム(といっても面倒くさくないパズル系)をダウンロードして遊び始める。
夜中でも看護師さんは定期的に来るので看護師さんの気配を感じるとスマホを布団の中に隠すという、修学旅行生みたいなことをやって(笑)眠くなるまで時間を潰すのだった...


手術後2日目編に続く


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